「1-Aは何時に空きますか」。電話を受けながらホワイトボードを見上げて、指で時間を数える。店舗型風俗の受付では、この数秒が一日に何十回も発生します。部屋が3室あれば3室分、5室あれば5室分の予定を、頭の中で重ね合わせることになります。
この記事では、部屋の予定をルーム単位のタイムラインで持つと受付の判断がどう変わるかを説明します。空き時間の確認、重複予約の防止、部屋ごとの情報の持ち方までを扱います。
ホワイトボードでの部屋管理が限界を迎えるとき
「その部屋、何時から空く」に即答できない
店舗型風俗の受付は、キャストの空きと部屋の空きを同時に満たさなければ予約を受けられません。キャストが空いていても部屋が埋まっていれば受けられず、その逆も同じです。ホワイトボードに時間帯を書き込む運用では、この2つを別々の場所で見ることになり、最終的な判断が受付担当者の記憶と暗算に依存します。
繁忙時間帯になるほど、この暗算の精度は落ちます。書き込みが重なって読めなくなり、消し忘れた予定が残り、口頭で伝えた変更が反映されないまま次の電話を受ける。部屋の管理そのものが受付の処理速度を決めてしまいます。
キャスト別の予約表では部屋の稼働が見えない
予約表の多くはキャスト単位で作られています。誰が何時から接客に入るかは追えますが、部屋という軸が存在しません。そのため「今日1-Bには何件入ったのか」「夕方に空いている部屋はどれか」という問いに、一覧から答えられません。予約ボードでキャストの空き時間を1画面で管理する仕組みを整えても、部屋の軸は別に用意する必要があります。
ルーム単位のタイムラインで部屋の稼働を1画面にする
CYENの予約ボードは、キャスト別表示とルーム別表示を切り替えられます。ルーム別に切り替えると、縦に登録済みの部屋が並び、横が営業時間のタイムラインになります。どの部屋がいつ埋まっているかが、色の付いた帯として一目で読み取れます。

各ブロックには、開始時刻から終了時刻までの範囲とコース時間が表示されます。終了時刻はコース時間から自動で計算されるため、受付が終わりの時刻を書き足す作業はありません。90分コースを13時に入れれば、14時30分までの帯としてタイムラインに現れます。
キャスト軸と部屋軸を切り替えて使う
表示の切り替えはボタン1つで、日付も同じ画面から動かせます。同じ日について、キャストの稼働と部屋の稼働を行き来しながら確認できるため、電話を受けたまま「このキャストなら空いている、部屋も取れる」という判断を1画面で完結させられます。
タイムラインの帯は受注の状態によって色が変わります。予約、確定、接客中、完了が同じ画面で区別できるため、いま実際に使われている部屋と、これから使う予定の部屋を取り違えません。
部屋の重複予約を登録前に止める
タイムラインで見えるようになっても、見落としは起こります。CYENは同じ部屋に時間帯が重なる予約を作れないようにしています。受注フォームで利用日、予約時刻、コースを選ぶと、部屋ごとの空き状況が判定され、その時間帯に使えない部屋は選択できません。
登録の瞬間にもう一度判定する
判定は画面の表示だけで終わりません。登録処理そのものでも、同じ部屋の時間帯の重なりをもう一度検査します。受付担当者が2人同時に別の電話を受けて、たまたま同じ部屋の同じ時間帯を入力した場合でも、後から送信されたほうは登録されません。画面を開いた時点の情報が古くなっていても、二重予約が成立しない作りです。
日付をまたぐ予約も判定に含める
深夜まで営業する店舗では、終了時刻が翌日になる予約が出ます。判定は前日・当日・翌日の予約をまとめて対象にするため、23時30分開始の120分コースと、翌日1時開始の予約が重なることも検知できます。日付の境目で判定が抜けません。キャンセル済みの予約は判定から外れるので、空きはすぐ戻ります。
重複を止める考え方そのものは、ダブルブッキングを登録前に止める仕組みで詳しく扱っています。部屋はその判定対象の一つです。
部屋ごとに所在地と鍵の情報を持たせる
店舗型風俗では、建物やフロアが分かれていたり、部屋ごとに設備が違ったりすることが珍しくありません。店舗設定のルーム設定では、部屋の名前だけでなく、その部屋にひもづく情報を一緒に登録できます。
- ルーム名:予約ボードとタイムラインの行名になります
- 所在地:建物が複数に分かれている店舗で、どこの部屋かを区別します
- 鍵管理:鍵の受け渡し方法や保管場所を書いておきます
- 備考欄:清掃の注意点、設備の状態、使用上の制約などを残します
部屋の情報が別紙やスタッフ間の口頭連絡に散っていると、新しく入った受付スタッフが毎回誰かに聞くことになります。部屋の管理項目として持たせておけば、案内する側が変わっても伝える内容が変わりません。
自社ルーム機能はオプションです。出張のみの店舗では無効にでき、その場合はルーム別表示も受注フォームのルーム選択も現れません。両方の営業形態を持つ店舗は、受注フォームの受付種別でルームと出張を切り替えて使います。
導入前と導入後で何が変わるか
| 観点 | ホワイトボード運用 | ルーム単位のタイムライン |
|---|---|---|
| 部屋の空き確認 | 書き込みを目で追って暗算する | 部屋ごとの帯として1画面で読む |
| 重複予約 | 気づいたときには二重に入っている | 登録前に止まり、成立しない |
| 終了時刻 | コース時間から手で計算して書き足す | コース時間から自動で計算される |
| 日付をまたぐ予約 | 翌日の欄を見落とす | 前日・当日・翌日をまとめて判定する |
| 部屋ごとの情報 | 別紙やスタッフの記憶に散る | 所在地・鍵管理・備考を部屋に持たせる |
よくある質問
部屋が2室だけでもルーム単位のタイムラインは必要ですか
店舗型風俗では室数が少ないほど1室あたりの回転が売上に直結するため、空き時間の把握はむしろ重要になります。2室でも、延長が入ったときの後ろの予約への影響がその場で見えます。室数の多さより、部屋の予定を人の記憶に置かないことが目的です。
デリヘルのように出張だけの店舗でも使えますか
自社ルーム機能を無効にすれば、ルーム関連の項目は画面に出ません。予約ボードはキャスト別表示のまま使えます。あとから自社ルームを持つことになった場合は、設定で有効にして部屋を登録すれば、その時点からルーム別表示が使えます。
部屋の予約とキャストの予約はどちらが優先されますか
優先順位ではなく、両方を満たす必要があります。キャストの出勤時間と空き、部屋の空きがどちらも成立したときだけ受注が登録されます。どちらか一方でも埋まっていれば、その組み合わせでは登録できません。
受付以外の業務とはどうつながりますか
部屋の予定は受注データそのものなので、売上や日報の集計と同じ情報を見ています。受付から精算までの全体の流れは予約管理システムの完全ガイドにまとめています。
部屋の埋まり方を、実際の画面で見てください
ルーム別のタイムラインは、部屋数と営業時間によって見え方が変わります。デモ画面では実際に日付と表示を切り替えて、自店の運用に合うかを試せます。
