月が変わるたびに、会計ソフトへ入力するための数字を作り直していませんか。受注の一覧を上から眺めて現金とクレジットを分け、電卓で足し直し、表計算ソフトに打ち込む。作業そのものは単純でも、途中で電話が入れば数字が飛び、翌日にもう一度やり直しになります。しかも締めたはずの日の受注を誰かが直してしまうと、先に渡した数字と合わなくなります。
この記事では、風俗店の売上をCSVで書き出して会計ソフトへ渡すまでの流れと、渡したあとに数字が動かないようにする営業日ロックの使い方を説明します。
会計ソフトへ渡す数字が毎月作り直しになる理由
転記のたびに合計が変わってしまう
手作業で集計している店舗では、同じ月の売上を二度集計すると合計が一致しないことがよくあります。原因はたいてい単純です。
- キャンセルや未対応の受注を数えてしまう、あるいは数え忘れる
- クレジット決済の売上額と、実際にカード会社へ請求した決済額を混ぜてしまう
- 指名料・交通費・追加料金・割引を合計金額と別に足してしまう
- 集計したあとに前日の受注が修正され、渡した数字と食い違う
どれも人が悪いのではなく、集計の元になる場所が固定されていないことが原因です。受注データそのものから、決めた条件でそのまま書き出せれば、この種のずれは起きません。
売上管理から期間を指定してCSVを書き出す
CYENでは、管理画面の売上管理で開始日と終了日を指定し、その場でCSVを書き出せます。画面に出ている集計とCSVの中身は同じ条件で作られるため、表示された金額を見てから書き出す判断ができます。

集計されるのは完了した受注だけです。予約中や接客中の受注、キャンセルになった受注は金額に入りません。月次で会計ソフトへ渡すなら開始日を1日、終了日を末日にします。週ごとに現金を確認したいなら7日ぶんだけを指定します。出力範囲を絞れるので、締め作業の途中経過を確かめる用途にも使えます。
CSVに並ぶ項目と、会計ソフト側での扱い
書き出されるCSVは1行が1件の受注です。売上の内訳がそのまま列になっているため、会計ソフトの仕訳へ落とすときに手で分解し直す必要がありません。現金の比率が高い風俗店では、決済区分が列として分かれていることが特に効いてきます。
| 列のまとまり | 入っている項目 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 日付と時刻 | 利用日、予約時刻、完了時刻 | 売上の計上日を決める |
| 受注の内容 | キャスト名、コース名、ホテル名、指名種別 | 部門別・キャスト別の内訳を作る |
| 金額の内訳 | 指名料、交通費、追加料金、割引料金、合計金額 | 売上と経費の科目へ振り分ける |
| 決済 | 決済区分、クレジット決済額、決済確認、決済コード | 現金とカードを分けて消し込む |
ファイル名と文字コードはそのまま開ける形式
ファイル名には指定した期間が入ります。2026年8月1日から8月11日までを書き出せば、ファイル名にもその範囲が残るため、あとから「どの範囲を渡したのか」を探し直さずに済みます。文字コードはBOM付きのUTF-8なので、表計算ソフトでそのまま開いても日本語の列名が崩れません。会計ソフトへ取り込む前に、表計算ソフトで並べ替えたり不要な列を落としたりする使い方もできます。
なお、CSV出力はスタッフ権限の中でも扱いを分けてあり、サイト管理者だけが付与できる権限です。日々の受付を担当するスタッフに顧客情報を含むファイルを持ち出させたくない場合は、権限を渡さないまま運用できます。売上の見方そのものは日報で現金とクレジットを分けて確認する方法にまとめています。
締めた営業日をロックして数字を固定する
会計ソフトへ渡したあとに元の数字が動くと、渡した資料と手元の集計が合わなくなります。CYENには営業日単位の締め機能があり、バック日報の画面で対象営業日を選んでロックできます。ロックできるのは過去の営業日だけで、本営業日と未来の日付は締められません。

ロックを実行すると、その営業日に対して次の操作ができなくなります。
- 受注の新規登録、内容の編集、削除
- 接客開始と完了への状態変更(キャスト用アプリからの操作も含む)
- すでに登録されている調整金の編集と削除
締めのタイミングで接客中のまま残っている受注は、ロックと同時に完了へ切り替わります。処理し忘れの受注が「接客中」のまま売上から漏れることを防ぐためです。
あとから金額を直したいときは調整金で足す
ロック済みの営業日でも、調整金の追加だけは許可されています。締めたあとに判明した過不足は、元の受注を書き換えるのではなく調整金として1件足します。こうすると「いつ、誰が、いくら補正したか」が記録として残り、会計ソフトへ渡した金額との差額も説明できます。バックの内訳はキャストのバックを自動計算する仕組みで詳しく扱っています。
月次でまとめて渡すなら月報のCSVを使う
1件ずつの明細ではなく、日ごとの合計だけを会計ソフトへ渡したい場合は、店長ダッシュボードの月報からCSVをダウンロードできます。こちらは日付ごとに売上総額、現金売上、クレジット売上、クレジット決済額、バック、経費、その他収入、現金収支、営業収支が1行にまとまり、最後に月の合計行が付きます。
明細の売上CSVは科目ごとの振り分けに、月報のCSVは月次の推移や試算表との突き合わせに向いています。月末に作業が固まってしまう場合の分散のしかたは月末締め作業を日次に分散させる方法を参考にしてください。売上管理全体の流れは風俗店の売上管理システム完全ガイドにまとめています。
締めとCSV出力を組み合わせた月次の流れ
| 観点 | 手集計のとき | CSV出力と営業日ロックを使うとき |
|---|---|---|
| 集計の元 | 受注一覧を目で追って転記 | 期間を指定して受注データからそのまま出力 |
| 現金とカードの区別 | あとから分けるため間違えやすい | 決済区分と決済額が別の列で並ぶ |
| 締めたあとの修正 | 気づかないうちに書き換わる | 編集を止め、補正は調整金として残る |
| 渡す相手への説明 | 口頭とメモで補足 | 同じ範囲を再出力すれば同じ内容になる |
運用としては、営業日ごとにその日の日報を締めてロックし、月初にひと月ぶんの売上をCSVで書き出して会計ソフトへ渡す形が扱いやすくなります。日々の締めが済んでいれば、月初に確かめるのは合計だけです。
よくある質問
CSVはそのまま会計ソフトに取り込めますか
会計ソフトが求める列の並びは製品ごとに違うため、取り込み用の形式に合わせる作業は残ります。ただし1件ずつの金額と決済区分がそろっているので、表計算ソフトで列を並べ替えるか、顧問の税理士へそのまま渡す形で使えます。手で数字を作り直す工程はなくなります。
ロックした営業日を解除できますか
管理画面から解除する操作はありません。締めた記録を後から動かせてしまうと、ロックの意味がなくなるためです。締めたあとに金額の過不足が出た場合は、その営業日に調整金を追加して差額を残します。
受付スタッフにCSVを出させないようにできますか
できます。CSV出力は個別の権限として分かれており、付与できるのはサイト管理者だけです。店長がスタッフを追加するときも、この権限は初期状態では渡りません。顧客名や電話番号を含むファイルの持ち出しを、担当者ごとに絞れます。
古い受注をまとめて書き出したいときは
データ整理の画面に、基準日より前の受注をまとめてCSVへ書き出す機能があります。保管期間を過ぎた受注を整理する前に、内容を手元へ残しておく用途を想定した出力です。書き出した履歴は件数と期間とともに記録されます。
締めから会計データの受け渡しまでを一本にする
期間を選んで書き出すだけの締め作業がどう動くのか、実際の管理画面で試せます。今の集計手順に当てはまるかどうかも、あわせてご相談ください。
