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風俗店のポイント制度を設計する|付与率・有効期限・上限の決め方

風俗店のポイント制度を設計する|付与率・有効期限・上限の決め方

風俗店のポイント制度を設計する記事のアイキャッチ。夜のオフィスの机に置かれたタブレットと万年筆

「他店がやっているから、うちもポイントを付けよう」。そう決めたものの、付与率を何%にするか、貯まったポイントをどこまで使わせるか、期限を切るかどうかで手が止まる。いざ始めても、電卓で計算した端数がスタッフごとに違い、会計のたびに「この人、何ポイント持っていましたっけ」と確認が入る。風俗店のポイント制度は、決めごとが曖昧なまま走り出すと、値引きの口実だけが残ります。

この記事では、CYENのポイント設定画面にある項目を順番に追いながら、付与率・有効期限・利用上限をどう決めるかを整理します。読み終えると、自店の客単価と来店サイクルに合わせた数字を、そのまま設定に落とし込めます。

ポイント制度の設計は値引き額を決めることではない

付けるだけの制度は単なる割引になる

ポイントを付けること自体は、売上から数%を差し引くのと変わりません。制度が意味を持つのは、貯まったポイントがお客様の「次にまたこの店を選ぶ理由」になったときだけです。1回の利用で付いたポイントが次回すぐ全額使えてしまうと、実質的にはその場で値引きしたのと同じで、再来店の動機は残りません。

設計で決めるのは3つの数字だけ

難しく考える必要はありません。実務で効くのは次の3つで、残りはその補助です。顧客データを再来店につなげる全体像は風俗店の顧客管理システム完全ガイドで扱っています。

  • 付与率:利用金額の何%を戻すか。原価としてどこまで許容するかの線引き。
  • 有効期限:貯めたポイントをいつまで使えるか。来店サイクルから逆算する。
  • 利用上限:1回の会計で何ポイントまで使えるか。高単価コースの利益を守る。

風俗店のポイント制度で最初に決める付与率

付与対象金額と端数処理をセットで決める

付与率だけを決めても、計算は一意になりません。「何に対しての1%か」が残るからです。CYENの基本設定では、付与対象金額を総額・基本料金のみ・基本料金+オプション+延長の3つから選べます。指名料や交通費まで含めた総額で付けるのか、コース代だけに絞るのかで、同じ1%でも戻る額は変わります。オプションの多い店ほど、この選択が原価に効いてきます。

端数処理も同じ画面で決めます。切り捨て・四捨五入・切り上げのいずれかを選べば、以降はその規則で自動計算されます。スタッフが暗算する余地がなくなるので、「前回は繰り上げてくれた」という不公平が生まれません。

ポイント設定の基本設定画面。ポイント機能の有効化、基本付与率1%、付与対象金額は総額、端数処理は切り上げ、1ポイントの値引き額1円、利用ポイント単位1000pt、有効期限の設定欄が並んでいる
付与率、付与対象金額、端数処理、1ポイントの値引き額、利用単位、有効期限を1画面で決められます。

画面の設定例は、総額に対して1%、端数は切り上げ、1ポイント=1円、利用は1000pt単位という組み合わせです。12,000円の60分コースなら120pt、20,000円の120分コースなら200ptが戻る計算になります。

利用単位を粗くして「使う日」を作る

見落とされがちなのが利用ポイント単位です。10pt単位にすると、お客様は貯まった分をその都度使い切ります。1000pt単位にすると、数回通ってようやく1000ptに届き、そこで初めて使える日が来ます。この「あと少しで使える」という状態が、次回の来店予約を後押しします。付与率を下げずにコストを抑えたいときは、まず利用単位を粗くするのが現実的です。

ポイントは接客開始のタイミングで自動的に付与され、会員の残高に加算されます。付与済みの受注に対して二重に付くことはないため、状態を戻したり受注を編集したりしても残高が膨らみません。

有効期限は来店サイクルから逆算して決める

有効期限は、使うか使わないかを先に決めます。期限なしで運用すると、何年も前のポイントが突然使われて、その月の粗利だけが削られます。一方で期限が短すぎると、「気づいたら消えていた」という不満につながり、制度そのものへの信頼を失います。

目安は自店の平均来店間隔の3倍前後です。月1回のペースで通うお客様が中心なら90日、2〜3か月に1度なら180日から365日。基本設定で有効期限を使う設定にし、日数を入れておくと、付与したポイント1件ごとに期限日が記録されます。0日のままなら期限なしとして扱われます。

期限を設けるなら、会員のマイページに現在の保有ポイントが常に表示されることを前提に、いつまでに使えるかを案内できる体制にしておきます。お客様ごとの事情はスタッフ間の申し送りとして残せるので、顧客ノートで申し送りを残す運用と組み合わせると、電話口での説明がぶれません。

コース別の利用上限で高単価の利益を守る

すべてのコースに同じルールを当てるのは、実は損をしています。短いコースで全額ポイント払いをされると手元に現金が残らず、長いコースでは多少使われても十分な利益が出る。この差はコースごとの上限で調整します。

コース別利用上限の設定画面。60分コース12,000円に1000pt、90分コース16,000円に2000pt、120分コース20,000円に3000ptの固定pt上限が並んでいる
コースごとに、1回の会計で使えるポイントの上限を固定ptか料金割合で指定できます。

上限タイプは固定ptと料金割合の2種類です。固定ptなら「60分は1000ptまで」と金額で線を引けます。料金割合なら「基本料金の10%まで」と決められるので、コース料金を改定しても上限を入れ直す必要がありません。使えるポイント数は、保有残高・支払金額・コース別上限・利用単位の4つで自動的に絞り込まれ、受付が上限を覚えておく必要はありません。

受注フォームのポイント利用欄には、その会員が実際に使える選択肢だけが並び、選ぶと料金プレビューの値引き額がその場で更新されます。会計時に「上限を超えていた」と後から気づく場面がなくなります。

倍率イベントと入会・ログインの特典を使い分ける

基本の付与率は年間を通した土台です。そのうえで、閑散期や平日昼など動かしたい時間帯には、期間限定の倍率イベントを重ねます。イベント名・開始日・終了日・倍率・優先度を登録しておけば、その期間の受注には自動で倍率がかかります。期間が重なった場合は優先度の高いものが適用されるので、通年のキャンペーンと短期の企画を並行して登録できます。

入り口の設計も同じ画面で行えます。会員登録特典は、付与するポイント数に加えて、登録直後・初回ログイン時・初回来店完了後のどのタイミングで付けるかを選べます。登録だけして来店しない層が気になるなら、初回来店完了後に寄せるのが安全です。ログインボーナスは1日1回だけ受け取れるボタンとしてマイページに表示され、ボタンの文言と受取済みの文言も店舗側で決められます。

手計算の運用と設定で回す運用の違い

観点手計算・カード台紙設定で回す場合
付与額スタッフごとに端数の扱いが違う付与対象金額と端数処理の規則で統一される
残高の把握台紙の紛失で確認できない会員ごとの保有ポイントとして常に表示される
利用上限コース別の例外を覚えきれないコースごとの上限で自動的に絞られる
キャンペーン期間中の付け忘れが起きる期間と倍率を登録すれば自動で適用される
増減の記録あとから経緯をたどれない付与・利用・手動調整が理由とともに残る

手動での増減も、会員リストから理由を選んで行えます。サービス、キャンペーン、クレーム対応、修正といった理由コードとメモを添えて残高を動かせるため、「なぜこの人に500pt付いているのか」を後から説明できます。

よくある質問

ポイントの付与率は何%が適正ですか

一律の正解はありませんが、1%前後から始めて、利用単位と有効期限で調整する店が多い作りになっています。付与率を上げるより、利用単位を粗くしたり倍率イベントを短期間に集中させたりするほうが、原価を抑えたまま来店の動機を作れます。付与対象金額を総額にするか基本料金だけにするかでも実質的な還元率は変わるので、両方をあわせて考えてください。

ポイントはいつ付きますか

受注が接客開始の状態になった時点で、その受注の対象金額に付与率と倍率をかけた分が自動で加算されます。予約を入れただけの段階では付きません。同じ受注に対して二重に付与されない仕組みになっているため、状態を操作し直しても残高は正しいままです。

途中で付与率や上限を変えても大丈夫ですか

変更後の受注から新しい設定が適用されます。すでに付与済みのポイントは、その時点の付与率と倍率が記録として残るため、あとから遡って増減することはありません。改定するときは、会員への案内と切り替え日をそろえておくと、問い合わせが減ります。

自店の数字でポイント設定を試してみませんか

付与率と利用単位を入れ替えると、戻る額と使われ方がどう変わるかはすぐに見えてきます。デモ画面で自店のコース料金に近い数字を入れて、どの組み合わせが合うかを確かめてください。

Hideo Shimakawa
Hideo Shimakawa 39 記事

ウインズ合同会社 代表社員。風俗業界歴10年。店舗スタッフとして業界に入り、店長を経てオーナーまで経験しました。デリバリーヘルス、風俗エステ、メンズエステの3業態を実際に開業し、風営法の届出書類も自分で作成してきました。受付の電話を取り、キャストのシフトを組み、ドライバーを回し、月末の締めをやってきた立場から、店舗運営システム「彩艶 CYEN」を開発しています。現場で困ったことしか作っていません。