「次の出勤はいつですか」とお客様に聞かれたキャストが、その場で個人のLINEを教えてしまう。気づいたときには店舗を通さない約束が進んでいて、当日になって「もう本人と話がついている」と言われる。受付は何も聞いていないので、予約表にはその枠が空いたまま残っています。お客様とキャストの連絡を店舗が把握できない状態が続くかぎり、この行き違いは何度でも起こります。
この記事では、CYENの会員メッセージ機能が、お客様と店舗、お客様とキャストのやりとりをどのように店舗の内側へ置くのかを説明します。NGワードで連絡先の受け渡しを止めるしくみと、未読を放置しないための画面もあわせて整理します。
個人LINEの交換は、店舗に連絡手段がないから起きる
「次はいつ出勤?」に答える窓口がない
お客様が知りたいことは、たいてい二つしかありません。指名したいキャストの出勤予定と、空いている時間です。それを聞く窓口が店舗の電話だけだと、受付時間を過ぎた深夜や、電話がつながらない繁忙時間には聞けません。目の前のキャストに直接聞くのがいちばん早い、という状態が続けば、連絡先の交換は自然に起きます。
つまり個人LINEの交換は、キャストのモラルの問題である前に、導線の問題です。店舗の側に「聞ける場所」があり、そこに返事が返ってくるなら、わざわざ個人の連絡先を使う理由は薄くなります。
店舗を通さない約束が残すもの
- 予約表に残らないため、同じ時間に別の予約を受けてしまう
- コースや料金の取り決めが口約束になり、当日もめても事実をたどれない
- 送迎やルームの手配が間に合わず、遅れの原因が分からない
- キャストが退店すると、そのお客様も一緒に離れていく
最後の一つがいちばん重いところです。指名がキャスト個人の連絡先に紐づいているかぎり、そのお客様は店舗の顧客ではありません。利用履歴を店舗側の資産として積み上げる考え方は風俗店の顧客管理システム完全ガイドで詳しく扱っています。
会員メッセージ機能は3つの経路を店舗の内側に置く
お客様と店舗のやりとり
会員はマイページの「店舗にメッセージ」から、店舗宛の質問を送れます。届いたメッセージは管理画面の会員メッセージ画面に会員ごとのスレッドとして並び、受付がその場で返信します。送信時刻と既読・未読が1本の流れとして残るので、「言った・聞いていない」の水掛け論になりません。電話がつながらない深夜でも、お客様は要望を投げておけます。

お客様とキャストのやりとり
会員とキャストの間のメッセージは、その会員がお気に入り登録しているキャストとの間だけで使えます。会員はマイページのメッセージ、キャストはキャストポータルのメッセージから同じスレッドを開きます。相手の電話番号は互いに表示されず、会員側にはキャストの名前、キャスト側には会員の表示名だけが出ます。お気に入りを外せばその相手には送れなくなるため、面識のない会員から一斉に送られる状態にはなりません。
店舗が両方を見渡せる
管理画面のメッセージ管理には、会員とキャストの組み合わせごとにスレッドが一覧されます。最新のやりとりの日時と、会員側・キャスト側それぞれの未読件数が並び、スレッドを開けば発言者と本文をそのまま読めます。この画面は閲覧専用で、店舗がキャストになりかわって返信することはできません。日常的に読むための画面ではなく、行き違いやトラブルが起きたときに事実をたどるための画面です。
NGワードで連絡先の受け渡しを送信前に止める
1行1語の辞書を店舗設定に置く
店舗設定の「メッセージNGワード」欄に、1行1語で禁止したい言葉を並べます。「ライン」「LINE」「@」のように連絡先の受け渡しに使われる語と、「090」「080」のような携帯番号の先頭を入れておくのが基本形です。大文字と小文字は区別しないので、表記ゆれを何行も書き足す必要はありません。
止まったメッセージは記録にも残らない
判定は送信ボタンを押した時点で行われます。該当する語が含まれていれば保存されず、相手にも届きません。送信した本人の画面には「送信できない言葉が含まれています。内容を修正してください。」と表示され、書き直す流れになります。店舗が後から見つけて消す作業も、キャストを個別に注意する場面も減ります。判定は会員からの送信にもキャストからの送信にも同じように効きます。

同じ辞書は口コミの投稿にも使われます。メッセージ用に整えたNGワードが、そのまま公開コンテンツ側の抑止にもなります。なお、この判定が働くのは会員とキャストの間のメッセージです。店舗宛のスレッドは受付が直接読んで対応するため、送信自体は止めずに受け取ります。
未読を放置しないための導線
連絡手段を用意しても、返信が遅ければお客様は個人の連絡先へ戻ります。返信漏れを防ぐために、未読は業務で必ず見る画面に出ます。
- 予約ボードの通知センター:店舗宛の未読があると「会員様からメッセージが届いています」と件数が並び、その場からメッセージ画面を開けます
- 受注フォームの導線:電話番号を入れて会員だと分かると「メッセージを送る」ボタンが現れ、その会員のスレッドが直接開きます
- 会員マイページ:キャストからの分と店舗からの分を合わせた未読件数が会員側に表示されます
- プッシュ通知:会員はキャストと店舗からの受信時、キャストは会員からの受信時に通知が届きます。通知は合図だけを送り、本文は外部の配信基盤を通りません
- キャスト月次レポート:キャストごとのメッセージ送受信数が月次の指標として集計されます
メッセージ本体は30日を過ぎたものが自動で消えます。連絡のやりとりを溜め込まない設計なので、次回に引き継ぎたい要望は顧客ノートの申し送りへ書き写しておくと、担当が変わっても残ります。
個人LINEに頼っていたときと何が変わるか
| 観点 | 個人LINEでのやりとり | 会員メッセージ機能 |
|---|---|---|
| 連絡の場所 | キャスト個人の端末 | 店舗のサイト内のスレッド |
| 店舗の把握 | 当事者しか知らない | スレッドと未読件数を店舗が見られる |
| 連絡先の交換 | 止める手段がない | NGワードに触れると送信できない |
| 予約の確定 | 口約束のまま | 受付が受注として登録する |
| キャストの退店時 | お客様ごと離れる | 会員と履歴は店舗に残る |
会員登録そのものの導線づくりは会員サイトの24時間Web予約の記事で扱っています。登録した会員が増えるほど、メッセージを店舗側で受け止められる範囲も広がります。
よくある質問
キャストが個人のLINEを教えるのを完全に止められますか
完全には止められません。キャストの端末を店舗が管理しているわけではないからです。できるのは、交換しなくても用が足りる連絡手段を店舗が用意し、サイト内のメッセージではNGワードで連絡先の受け渡しを弾き、やりとりを店舗が見られる状態にしておくことです。「店舗を通したほうが早い」状態を作るのが、現実的な減らし方になります。
お客様とキャストのやりとりを店舗が読めることは説明が必要ですか
会員登録の案内や利用規約に、店舗が運営するメッセージであることを明記しておくのが安全です。店舗側の画面は閲覧だけで、キャストになりかわって送信する操作はありません。メッセージは30日で自動的に消えるため、長期に保管されることもありません。
受付スタッフ全員がメッセージを開けるようになりますか
スタッフ権限で絞れます。メッセージ関連の画面はスタッフ権限の「メッセージ管理」に紐づいていて、渡していないスタッフの画面には出ません。予約や出勤の操作だけを任せているスタッフに、お客様のやりとりまで見せる必要はありません。
誰でもキャストにメッセージを送れるのですか
会員登録してログインし、そのキャストをお気に入り登録している会員だけです。お気に入りに入っていない相手には送信できず、送ろうとしても弾かれます。キャスト側の一覧にも、自分をお気に入り登録している会員しか並びません。
お客様との連絡を、店舗の中に戻す
会員メッセージ機能とNGワードの設定は、デモ画面でそのまま触れます。自店の運用でどこまで絞るかも含めて、気になる点はお問い合わせからご相談ください。
