入店して3週間ほど経った新人キャストから、「思っていたより稼げないんですけど、私、向いてないんでしょうか」と相談される。店長としては励ましたいけれど、手元にあるのは全体の売上だけで、その子の出勤が何日あって、何件入って、手取りがいくらだったのかはすぐに出てこない。結局「もう少し続けてみよう」と返すしかなく、翌月また同じ話になる。
この記事では、新人キャストの売上が伸びないという相談を受けたときに、CYENのどの画面で何を並べて見れば、原因を出勤・接客機会・バックの3つに切り分けられるのかを整理します。面談の前に揃えておく数字と、次の出勤までに本人と約束する確認事項の決め方までをまとめました。
「稼げない」という相談が精神論で終わってしまう理由
合計の売上だけでは、どこでつまずいているか分からない
新人キャストの売上が低いとき、理由はひとつではありません。そもそも出勤日数が少ない、出勤はしているのに指名や当日の振り分けが回ってこない、件数は入っているのに短いコースばかりで単価が上がらない、件数も単価も悪くないのにバックの設定が入っていなくて手取りだけが低い。どれも「売上が伸びない」という同じ言葉で相談されますが、店側が次に打つ手はまったく違います。
合計金額だけを見ていると、この4つが区別できません。区別できないまま面談をすると、「もう少し頑張ろう」「笑顔を増やそう」といった話に寄っていきます。本人からすれば、何をどう変えれば結果が動くのかが分からないままです。
面談のたびに集計から始めると、続かない
出勤表は紙やスプレッドシート、受注はノート、バックは精算のときだけ電卓、という分かれ方をしていると、1人分の実績を出すだけで30分以上かかります。忙しい日に相談を受けても、その場では数字が出せません。結果として面談そのものが先送りになり、本人が辞めるかどうかを決めたあとに数字が出てくる、ということが起こります。
新人キャストの売上は出勤・接客機会・バックに分けて読む
相談を受けたら、まず次の3つを同じ期間でそろえます。期間をずらして比べると、出勤が少ない月と件数が多い月が混ざって判断を誤ります。
- 出勤実績:その期間の出勤日数と出勤時間。働ける枠がどれだけあったか。
- 接客機会:完了件数と、初回指名・本指名の内訳。枠に対して実際に何件入ったか。
- 売上とバック:売上合計、バック合計、1時間あたりのバック。件数が手取りにどうつながったか。
この3つは、CYENではキャスト月次レポートとバック日報で確認できます。シフト管理そのものの流れは風俗店のシフト管理システム完全ガイドでまとめています。
キャスト月次レポートで同じ期間の実績を並べる
キャスト月次レポートは、対象月を選んで集計すると、キャスト別に1行ずつの実績が並びます。完了件数、初回指名、本指名、リピート率、新規顧客、売上合計、バック合計、出勤日数、出勤時間、平均バック時給などが同じ行に出るため、出勤の量と結果を一度に見比べられます。

出勤時間のわりに完了件数が少ないとき
出勤時間が長いのに完了件数が伸びていない場合は、本人の接客以前に、機会が届いていない可能性があります。出勤している時間帯が店の忙しい時間とずれていないか、対応コースが絞られすぎて受付が振りづらくなっていないか、公開シフトが出ていないために指名の入口がないままになっていないか。どれも店舗側の設定で動かせる項目です。
逆に出勤日数そのものが少ない場合は、本人の希望と店の繁忙がかみ合っていないことが多く、次の月のシフトの入れ方が話題になります。出勤希望のやりとりはキャストの出勤希望をアプリで受け付ける流れにまとめた方法で、口頭やLINEから切り替えられます。
件数は出ているのに売上が伸びないとき
完了件数が同僚と変わらないのに売上合計だけが低いときは、単価と指名の内訳を見ます。短いコースばかりに偏っていないか、初回指名ばかりで本指名が積み上がっていないか。初回と本指名の件数は同じ行に出ているので、リピートにつながっているかどうかがその場で分かります。リピート率の読み方そのものはキャストの評価指標をリピート率で見る記事で詳しく扱っています。
ここで大事なのは、入店して日が浅いキャストの数字を少ない件数のまま断定しないことです。完了件数が数件しかない時期のリピート率は、1件の差で大きく動きます。新人キャストについては、順位ではなく「出勤に対して機会が届いているか」を先に見るほうが、次の行動に結びつきます。
バック日報で手取りの内訳と0円の警告を見る
売上は立っているのに本人の手取りが増えない、というときは、バック日報のキャスト別集計を開きます。コースバック、指名バック、オプションバック、延長バック、調整金が列に分かれていて、反映後合計までが1行で並びます。どの種類のバックが積み上がっていて、どれが0円のままなのかが一目で分かります。

コースバックは、キャストに設定されたバックランクと、コース・分数の組み合わせで登録された金額から決まります。ランクが未設定だったり、そのコースと分数の行が登録されていなかったりすると、金額は0円のまま計算されます。入店したばかりのキャストは、プロフィールと出勤は入れたのにバックランクだけが空、という状態になりやすい部分です。
バック日報の下部には「警告一覧(バック額 0円)」が出ます。その営業日のうちバック額が0円だった受注が、時刻・キャスト名・コース名・分数・状態とともに並ぶので、設定漏れのまま何日も稼働していた、という事態に早く気づけます。相談を受ける前に警告が出ていないかを見ておくと、面談の内容が変わります。
面談の進め方は導入前後でどう変わるか
| 観点 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 数字の用意 | 出勤表・受注ノート・精算表から手で集計する | 対象月を選んで集計すると1行で並ぶ |
| 原因の切り分け | 売上の合計だけで話す | 出勤時間・完了件数・バックを分けて見る |
| 手取りのずれ | 精算のときに本人からの指摘で気づく | バック0円の警告一覧で営業日ごとに気づける |
| 次の約束 | 「頑張ろう」で終わりやすい | 出勤帯・対応コース・公開設定など、動かす項目を決められる |
| 振り返り | 前回何を話したか記憶に頼る | 翌月の同じ画面で同じ項目を見比べられる |
CYENは面談の記録を残す機能や、売上が伸びない原因を自動で判定する機能を持っているわけではありません。分かれていた数字を同じ画面に並べて、店長が判断しやすい状態にするところまでが役割です。何を変えるかを決めるのは、これまでどおり店舗側の仕事になります。
店舗側で決めておく担当と確認のタイミング
相談されてから数字を見に行くのではなく、新人キャストについては最初から見る日を決めておくほうが続きます。運用としては次のような決め方になります。
- 入店から2週間後と1か月後に、店長がキャスト月次レポートで出勤・件数・バックの3項目を見る。
- バック0円の警告は精算担当が営業日ごとに確認し、設定漏れならその日のうちに店舗設定へ反映する。
- 面談で決めた項目は、出勤帯・対応コース・公開設定のように画面で動かせる形に落としてから終わる。
- 次の面談までに本人が見る数字を伝える。キャスト専用アプリからは、本人も自分の予約と日報・バックを確認できる。
本人が自分の実績を見られる状態にしておくと、面談のたびに店長が読み上げる必要がなくなります。キャスト側の画面でできることはキャスト専用アプリでできることにまとめています。
よくある質問
入店して1か月未満でも月次レポートは出せますか
出せます。対象月を選んで集計すると、その月の実績が0件のキャストも含めて行が作られます。ただし件数が少ない時期のリピート率は1件で大きく動くため、順位づけの材料にはせず、出勤時間に対して件数が入っているかを見る用途に向いています。
新人キャストのバックだけ金額が低いのはなぜですか
コースバックはキャストのバックランクとコース・分数の組み合わせから決まるため、ランクが未設定か、その組み合わせのバック設定が未登録だと0円になります。指名バックだけが付いて合計が極端に低いときは、この設定漏れが起きていないかをバック日報の警告一覧から確認してください。
面談の内容をCYENに記録できますか
面談記録専用の機能はありません。キャストの店舗メモや、シフトの備考など、既存の入力欄を使う形になります。数字の集計と画面での共有まではCYENで行い、話した内容の記録は店舗で使っている方法を続ける、という分担がおすすめです。
月の途中でも同じ見方ができますか
できます。キャスト月次レポートは集計ボタンを押した時点までの実績でスナップショットを作り直すため、月の途中でも当月分を出せます。バック日報は営業日ごとの画面なので、直近の数日を順に見れば、相談があった週の状況をそのまま確認できます。
新人の相談に数字で答えられる画面を見てみませんか
出勤・完了件数・バックが1行に並ぶキャスト月次レポートと、バック0円の警告が出るバック日報は、デモ画面でそのまま触れます。自店の面談の進め方に合うかどうか、実際の画面でご確認ください。
